【感想】りゅうおうのおしごと!2(著:白鳥士郎)
人と人を繋ぐ将棋。出会う師弟&ライバルの三角関係!
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ざっくりあらすじ
『りゅうおうのおしごと!2』は、天才小学生『雛鶴あい』を弟子に取った竜王『九頭竜八一』が新たな天才小学生『夜叉神天衣』と出会い、彼女の将棋のルーツに触れる物語である。
「でもあいちゃんは、あんたを慕ってその後をよちよち歩きでついてくる雛や。決して競おうとはせん。だから今のまんまやったら、あいちゃんは銀子ちゃんみたいには伸びん」
感想1.あいちゃんとの甘々な新婚――違った、師弟生活!
ご両親にも認められて弟子となったあいちゃん。子犬系ロリに、八一はデレデレだ。
いやいや、八一にとっては可愛い弟子という意味なのだが、おませなあいちゃんは積極的なアプローチをしかけてくる。やめて! お師匠様が社会的に死んでしまうからやめてあげて!
感想2.あいちゃんのライバル登場、浮気疑惑から激突まで
八一は日本将棋連盟会長の月光聖市(つきみつせいいち)からある女の子の指導を依頼される。ニューヒロインの夜叉神天衣(やしゃじんあい)だ。
豪邸に住むお嬢様の天衣は、わがままにも現役A級棋士かタイトル保持者でなければ弟子入りしないと言い張る。その条件に該当するのは三人。会長、この巻では登場しない玉将、そして八一。
渋々当人に出会った八一は、叩きのめすつもりで打った対局ですぐに天衣の『受け将棋』の才能に気づく。
なぜ9歳の女の子がこれまで誰とも対局せずに強くなれたのか――そのことを知るにつれ、八一は天衣がさらに強くなるための指導を決意する。そして周囲からのロリコン疑惑が深まることに。
何より大変なのが師匠にべったりなあいちゃん。ついにダークサイドが垣間見えるのだ!
感想3.弟子との出会い、人との触れ合い
あいちゃんとは全く違う性格(でもかわいい!)、全く違う才能の天衣を指導するのに、八一は『どう教えればいいのか』に悩む。
自分のやり方が人に合うとは限らず、教えすぎることで却ってその人の才能を潰してしまうかもしれない。
改めて『弟子を取ること』の恐ろしさに向き合う八一だったが、そう、彼の周りにも大人がたくさんいる――というのが、この作品の魅力のひとつだと思う。
『りゅうおうのおしごと!2』は、人と人が戦うからこそ生まれる縁を描いたしんみりほのぼのストーリーだった。そしてルール以外ほとんど知らない私にとっては、将棋の勉強にもなる。おさらいをしておくと、銀の動きは……カバさん。
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補足:2018年1月8日よりTVアニメ放映